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こちらは籠われた朱鷺系列のスザクサイドのお話です。 【一日目】 話数 タイトル 作者 登場人物 原作 246 夢の終わり、戦いの始まり スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、白波 シドウ、ブランカ・白波、水波 ゲンブ、トキコ こちら 248 交差する、点と線 サト スイネ、トキコ、シギ、火波 スザク こちら 254 彼女を巡るエトセトラ スゴロク 蒼崎 啓介、火波 スザク、トキコ、蒼崎 真衣、ブランカ・白波、水波 ゲンブ、スイネ、夜波 マナ、ヴァイス、シギ こちら 264 朱雀と或る男 しらにゅい 火波 スザク、アルト、ロビン、トキコ、シギ、夏香 由衣 こちら 266 なすべきこと、できること スゴロク 蒼井 聖火波 スザク、アルト、トキコ、シギ、夏香 由衣、楠原 亜音、夜波 マナ、水波 ゲンブ、白波 シドウ、夜波 詠人 こちら 270 駆ける朱雀 サト 火波 スザク、スイネ、トキコ、ハヤト、シギ こちら 【二日目】 話数 タイトル 作者 登場人物 原作 284 彷徨える朱雀 スゴロク 火波 スザク、白波 シドウ、ブランカ・白波、水波 ゲンブ、夜波 マナ、夜波 詠人、トキコ、リオト こちら 291 朱雀が墜ちた日 スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ヴァイス、シギ、火波 琴音 こちら 299 朱雀、闇に囚われて スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ こちら 301 梧桐の呼び声 スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ、水波 ゲンブ、白波 シドウ こちら 303 願う者、信じる者、導く者 スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ、水波 ゲンブ、白波 シドウ、火波 琴音 こちら 309 もう一度、自らの翼で スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ、白波 シドウ、火波 琴音、トキコ、スイネ こちら 312 火波姉妹、「後片付け」をする スゴロク 火波 スザク、火波 アオイ、ブランカ・白波、夜波 マナ、水波 ゲンブ、トキコ こちら 閑話―夜波マナの過去 話数 タイトル 作者 登場人物 原作 328 忌まわしき思い出 スゴロク 夜波 マナ、夜波 詠人、ヴァイス こちら 332 「私」が死んだ日 スゴロク 夜波 マナ こちら 335 私の姿、それはあの日の残像 スゴロク 夜波 マナ、ヴァイス、火波 スザク、水波 ゲンブ、ブランカ・白波、トキコ、千春、店長、夏香 由衣、夏香 奏、凪 こちら 【三日目】 話数 タイトル 作者 登場人物 原作 353 決意する朱雀、嗤う道化師、追う蒼龍 スゴロク 火波 スザク、夜波 マナ、ヴァイス、トキコ、シギ、秋山 月光、アキヒロ、欠けた一角 こちら 359 想いと願い、その向かう先 前半 後半 スゴロク 火波 スザク、ヴァイス、トキコ、夜波 マナ、シギ、火波 アオイ、欠けた一角、スイネ、貝塚真二 こちら 籠われた朱鷺系列
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参戦時期 《》の中はSSの内容で判断した物です 【コードギアス 反逆のルルーシュ】 名前 参戦時期 ルルーシュ・ランペルージ TURN11「想いの力」終了後、日本に戻る前から参戦 枢木スザク シャーリー死亡直後(TURN13「過去からの刺客」終了後) C.C. TURN11「想いの力」終了後、日本に戻る前から参戦 ロロ・ランペルージ TURN19「裏切り」でルルーシュ粛清前 篠崎咲世子 《TURN13「過去からの刺客」終了後、TURN18「第二次東京決戦」以前》 ジェレミア・ゴットバルト TURN18「第二次東京決戦」直前 【ひぐらしのなく頃に】 名前 参戦時期 前原圭一 鬼隠し編終了後 竜宮レナ 不明 園崎魅音 不明 北条沙都子 不明 園崎詩音 皆殺し編、沙都子救出後の綿流し祭の最中 北条悟史 目明し編、叔母殺害後の翌日、おもちゃ屋のぬいぐるみを見ている時 【スクライド】 名前 参戦時期 カズマ 最終回「夢」での劉鳳との喧嘩から数日後 劉鳳 絶影第三形態を習得前《かなみを知っているので16話途中~22話途中からだと思われる》 由詑かなみ 本編終了後 ストレイト・クーガー 不明 橘あすか 《かなみを知っているので18話以降からだと思われる》 【らき☆すた】 名前 参戦時期 泉こなた 《ゆたかと暮らし始めてから》 柊つかさ 《ゆたかと知り合ってから》 柊かがみ 《ゆたかと知り合ってから》 高良みゆき 《ゆたかと知り合ってから》 岩崎みなみ 《ゆたかと名前で呼び合うようになってから》 【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-】 名前 参戦時期 緋村剣心 不明 斎藤一 不明 志々雄真実 不明 瀬田宗次郎 《剣心との二度目の戦闘中》 雪代縁 《神谷道場襲撃前》 【仮面ライダー龍騎】 名前 参戦時期 城戸真司 47話「戦いの決断」ナイトサバイブとの戦闘中 北岡秀一 死亡直前(49話「叶えたい願い」途中) 浅倉威 《エビルダイバーと契約後。25話「合体する王蛇」以降》 東條悟 46話「タイガは英雄」で死亡後 【ルパン三世】 名前 参戦時期 ルパン三世 不明 次元大介 不明 石川五ェ門 不明 銭形警部 不明 【ローゼンメイデン】 名前 参戦時期 真紅 《一期終了後》 水銀燈 蒼星石のローザミスティカを取り込む前(トロイメント9話以前) 翠星石 詳細は不明。少なくともジュンと契約する前 蒼星石 一期終了後~トロイメント開始前 【ガン×ソード】 名前 参戦時期 ヴァン 23話「みんなのうた」のミハエル戦終了後 レイ・ラングレン 5話「ツインズ・ガード」終了後 ミハエル・ギャレット 《21話「空に願いを地には平和を」途中》 【寄生獣】 名前 参戦時期 泉新一 《後藤との1度目の戦いの後》 田村玲子 《草野達との戦闘後》 後藤 市役所戦後 【ゼロの使い魔】 名前 参戦時期 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 不明 平賀才人 《聖戦開始後》 タバサ 一巻終了時 【バトルロワイアル 小説版】 名前 参戦時期 稲田瑞穂 《桐山を襲撃する直前》 千草貴子 本編死亡後 三村信史 本編死亡後 【相棒】 名前 参戦時期 杉下右京 劇場版終了後 亀山薫 《結婚してるようなのでSeason 4 終了後だと思われる》 【仮面ライダーBLACK】 名前 参戦時期 南光太郎 本編50話、採石場に移動直前から シャドームーン 50話「創世王の正体は?」の途中から 【真女神転生if】 名前 参戦時期 男主人公(蒼嶋駿朔) アキラルートED後 狭間偉出夫 レイコ編ラストバトル中 【DEATH NOTE】 名前 参戦時期 夜神月 page1「退屈」でデスノートを拾う直前 L page58「胸中」で死亡後 【TRICK】 名前 参戦時期 山田奈緒子 不明 上田次郎 不明 【バトルロワイアル 漫画版】 名前 参戦時期 織田敏憲 本編死亡後 桐山和雄 本編死亡後 【ヴィオラートのアトリエ】 名前 参戦時期 アイゼル・ワイマール 不明 【灼眼のシャナ】 名前 参戦時期 シャナ 原作1巻途中
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No.2897 光 ☆☆☆☆☆☆☆ 【解放】スザク アルビオン (覚醒解放後は後述) 1st:バランスタイプ 2nd:アシストタイプ [画像なし] 基本ステータス Lv.MAX HP :20981 (Lv.1/99 HP :20981) Lv.MAX 攻撃力: 194 (Lv.1/99 攻撃力: 194) 攻撃回数:3(4)回 能力 -飛行 -回避アップ LV.2 コスト 60 ソウルスロット □□□■× 矢印 ▷ ▲ ◁ ◀ 画像 ▶ × ▼ × ASkill エナジーウイング 自身は3ターンの間回避率が大幅に上昇 4回追尾の光属性攻撃力×60倍ダメージ Lv.MAX:ターン4(Lv.1/7:ターン10) #AS回避バフ #AS追尾ダメ LSkill 終わりにしよう バランスタイプの味方は、攻撃力が5.3倍 HPが2倍 HP40%で各自1回復活 #バランスタイプ対象LS #HP倍加LS #復活LS #常時倍率LS 光 ☆☆☆☆☆☆☆☆ スザク アルビオン フルバースト 1st:バランスタイプ 2nd:アシストタイプ [画像なし] 基本ステータス Lv.MAX HP :20981 (Lv.1/99 HP :20981) Lv.MAX 攻撃力: 257 (Lv.1/99 攻撃力: 257) 攻撃回数:3(4)回 能力 -飛行 -回避アップ LV.2 -バリア 追加攻撃 特性 トラップ発動 コスト 60 ソウルスロット □□□■× 矢印 ▷ ▲ ◁ ◀ 画像 ◆ × ▼ ◁ ASkill スーパーヴァリス・FBモード 前後横三列の敵に光属性攻撃力×60倍防護貫通ダメージ 十字列範囲すり抜けダメージトラップ設置 Lv.MAX:ターン6(Lv.1/7:ターン10+2) #ASスキアタ #AS防護貫通ダメ #ASすり抜け罠 TSkill ギアスの呪い 自身が、3ターンの間攻撃力7倍 ダメージを軽減 必ずクリティカル 消費TP:60 #TS自己エンハ #TS継続エンハ #TS自己軽減 #TS自己必クリ LSkill 終わりにしよう バランスタイプの味方は、攻撃力が5.3倍 HPが2倍 HP40%で各自1回復活 #バランスタイプ対象LS #HP倍加LS #復活LS #常時倍率LS 系列前 系列後 なし ページ上部へ
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デザイン 機種 パチスロコードギアス 反逆のルルーシュR2 アニメーション あり スキル効果 70%の確率で次ゲームにHYPER BIG BONUSが成立 消費SP 25 入手方法 2016/11/21~2016/11/28開催のコードギアスR2イベント LvMAX経験値 ? 限界突破素材 限界突破先 限界突破元 スザク(ナイトオブゼロ) 備考
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[部分編集] r''^⌒ヽ /ク_,rvn〉_ ___ /ア^'ヽ_,rト/_.>⌒ ̄_⌒'''''ーt-、ヘ /`7' _ノ ̄ヽ ,.へ / ̄  ̄ ̄``'''''´ (_ ̄,,-<へ| / 7 `V/| | ______ノ/ yィ __,,,... < V' (⌒ー-、__彡 ''⌒ ̄ ̄'''ーミ;,__,ノノ ⌒´ \ { ヽ ミ;, \ \ __ \ ) ̄ ̄ ̄⌒>、 ヽー'''' ̄ ̄ ̄ \)╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 【枢木スザク】☆ ♂種族:騎士性格:まじめLv.50(レベル限界)こうげきりょく B++しゅびりょく B++すばやさ B++かしこさ Bせいしん B【特技】 かばう 消費5 指定した味方単体のダメージを代わりに受ける【防御】 もろば斬り 消費8 敵単体に大ダメージを与えるが、自分もダメージを受ける【斬撃・単体】 踏みつける 消費10 敵単体にダメージを与え、低確率で行動不能にする【格闘・単体・麻痺】 拳銃 消費10 敵単体にダメージを与える【銃撃・単体・遠距離】【パッシブスキル】 騎士 / 【斬撃】の威力が上昇する 武闘家 / 【格闘】の威力が上昇する 銃の知識 / 【銃撃】の威力が上昇する【アクティブスキル】【最大発動数:2】 なし【固有スキル】 生への固執 / HPが半分を切ると回避率が上昇する(P)【耐性】 なし
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参戦時期 【コードギアス 反逆のルルーシュ】 【ひぐらしのなく頃に】 【スクライド】 【らき☆すた】 【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-】 【仮面ライダー龍騎】 【ルパン三世】 【ローゼンメイデン】 【ガン×ソード】 【寄生獣】 【ゼロの使い魔】 【バトルロワイアル】 【相棒】 【仮面ライダーBLACK】 【真・女神転生if...】 【DEATH NOTE】 【TRICK】 【漫画版バトルロワイアル】 【ヴィオラートのアトリエ】 【灼眼のシャナ】 ※ 《》の中はSSの内容で判断した物です。 【コードギアス 反逆のルルーシュ】 名前 参戦時期 ルルーシュ・ランペルージ TURN11「想いの力」終了後、日本に戻る前から参戦 枢木スザク シャーリー死亡直後(TURN13「過去からの刺客」終了後) C.C. TURN11「想いの力」終了後、日本に戻る前から参戦 ロロ・ランペルージ TURN19「裏切り」でルルーシュ粛清前 篠崎咲世子 《TURN13「過去からの刺客」終了後、TURN18「第二次東京決戦」以前》 ジェレミア・ゴットバルト TURN18「第二次東京決戦」直前 ▲ 【ひぐらしのなく頃に】 名前 参戦時期 前原圭一 鬼隠し編終了後 竜宮レナ 《詩音を知っているので鬼隠し編、綿流し編序盤以外からと思われる》 園崎魅音 不明 北条沙都子 《詩音を知っているので鬼隠し編、綿流し編序盤以外からと思われる》 園崎詩音 皆殺し編、沙都子救出後の綿流し祭の最中 北条悟史 目明し編、叔母殺害後の翌日、おもちゃ屋のぬいぐるみを見ている時 ▲ 【スクライド】 名前 参戦時期 カズマ 最終回「夢」での劉鳳との喧嘩から数日後 劉鳳 絶影第三形態を習得前《かなみを知っているので16話途中~22話途中からだと思われる》 由詑かなみ 本編終了後 ストレイト・クーガー 不明 橘あすか 《かなみを知っているので18話以降からだと思われる》 ▲ 【らき☆すた】 名前 参戦時期 泉こなた 《ゆたかと暮らし始めてから》 柊つかさ 《ゆたかと知り合ってから》 柊かがみ 高良みゆき 岩崎みなみ 《ゆたかと名前で呼び合うようになってから》 ▲ 【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-】 名前 参戦時期 緋村剣心 不明 斎藤一 志々雄真実 《剣心との対決前》 瀬田宗次郎 《剣心との二度目の戦闘中》 雪代縁 《神谷道場襲撃前》 ▲ 【仮面ライダー龍騎】 名前 参戦時期 城戸真司 47話「戦いの決断」でナイトサバイブとの戦闘中 北岡秀一 死亡直前(49話「叶えたい願い」途中) 浅倉威 《エビルダイバーと契約後。25話「合体する王蛇」以降》 東條悟 46話「タイガは英雄」で死亡後 ▲ 【ルパン三世】 名前 参戦時期 ルパン三世 不明 次元大介 石川五ェ門 銭形警部 ▲ 【ローゼンメイデン】 名前 参戦時期 真紅 《一期終了後》 水銀燈 蒼星石のローザミスティカを取り込む前(トロイメント9話以前) 翠星石 詳細は不明。少なくともジュンと契約する前 蒼星石 一期終了後~トロイメント開始前 ▲ 【ガン×ソード】 名前 参戦時期 ヴァン 23話「みんなのうた」のミハエル戦終了後 レイ・ラングレン 5話「ツインズ・ガード」終了後 ミハエル・ギャレット 《21話「空に願いを地には平和を」途中》 ▲ 【寄生獣】 名前 参戦時期 泉新一 《後藤との1度目の戦いの後》 田村玲子 《後藤を作った後》 後藤 市役所戦後 ▲ 【ゼロの使い魔】 名前 参戦時期 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 《少なくとも二巻以降》 平賀才人 《聖戦開始後》 タバサ 一巻終了時 ▲ 【バトルロワイアル 小説版】 名前 参戦時期 稲田瑞穂 《桐山を襲撃する直前》 千草貴子 本編死亡後 三村信史 ▲ 【相棒】 名前 参戦時期 杉下右京 劇場版終了後 亀山薫 《結婚してるようなのでSeason 5 以降だと思われる》 ▲ 【仮面ライダーBLACK】 名前 参戦時期 南光太郎 本編50話、採石場に移動直前から シャドームーン 50話「創世王の正体は?」の途中から ▲ 【真女神転生if】 名前 参戦時期 男主人公(蒼嶋駿朔) アキラルートED後 狭間偉出夫 レイコ編ラストバトル中 ▲ 【DEATH NOTE】 名前 参戦時期 夜神月 page1「退屈」でデスノートを拾う直前 L page58「胸中」で死亡後 ▲ 【TRICK】 名前 参戦時期 山田奈緒子 不明 上田次郎 ▲ 【バトルロワイアル 漫画版】 名前 参戦時期 織田敏憲 本編死亡後 桐山和雄 ▲ 【ヴィオラートのアトリエ】 名前 参戦時期 アイゼル・ワイマール 不明 ▲ 【灼眼のシャナ】 名前 参戦時期 シャナ 原作1巻途中 ▲
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「……まだか。まだなのか」 教室の机に頭を乗せ、現在僕は非常にイライラしていた。 何かの準備だかなんだかで今日は午後の授業がなく、午前中で終わり。「じゃあ帰ればいいのに」と思うだろうけど、それが出来ない理由がある。 「……遅い。1時間も遅れてる」 ランカのお見舞いに行くと言う事で、朝方ゲンブが連絡して来たのだ。正午になったら学校に迎えに行くから、それまで待っていろと。 僕はその通りにしたのだが、現在時刻はPM1:00。完全にオーバーしている。 一体何をやっているんだ、ゲンブの奴。 「久しぶりにランカに会えるっていうのに……遅い、遅い、遅ーい! 何してるんだ、あの鈍ガメ!!」 イライラして来た。こうなったらあいつは無視して1人で行ってやる。 そう思った瞬間、ポケットから「BLAVE」が流れて来た。この着信は……。 「はい、火波です」 『スザク? ……もしかして、まだ学校か?』 案の定だった。こいつは……!! 「ゲンブ!! 何やってるんだ、一時間も待ったぞ!!」 『す、すまん。うっかり病院に直行していた』 「…………自分で連絡しといて忘れるなよ……まあいい、それならそのままランカに会ってやってくれ。僕もすぐに行く」 『わかった。それなら急いでくれ』 通話を切る。これがゲンブの欠点だ。一つのことに集中し過ぎて回りが見えなくなる。極端になると、このように自分で行った会話すら忘れている事がある。 「……まったく」 パチン、とデコレーションした携帯を閉じ、僕は鞄を肩に引っ掛けて教室を後にした。 目的の病院は僕の家から少し離れた所にある。仲間のひとりである、ランカがここに入院しているのだ。 ロビーに問い合わせると、既に面会の許可は降りていた。エレベータを使って4階に上り、部屋を探す。 「403、403……あった」 僕の好きなアーティストの名前と同じだから、凄く覚えやすい。ノックをすると、 「はい、どうぞ?」 鈴を転がしたような綺麗な声で、そんな返事が返って来た。 息を整えて扉を開け、中に入る。 「あっ、綾ちゃん!」 「来たか……綾音」 「ああ。……久しぶり、ランカ」 待っていたのは、窓に腰かけるゲンブ。そして、ベッドの上で身を起こす、雪のように白い肌と、対照的に真っ黒な髪と瞳が目を引く、ひとりの少女だった。 ブランカ・白波、愛称「ランカ」。14歳の女の子で、僕の仲間のひとりだ。イタリア人とのクォーターらしいが、出自に関して詳しい事は知らない。彼女とのかかわりは、「施設」を逃げ出してしばらくの頃からだ。 とにかく明るくて素直な子で、この子を疑う奴は頭がおかしい、と言いたくなる。そして、この子の前でだけ、僕は「私」―――「綾音」に戻れる。 ――――ただし、だ。 彼女はとにかく体が弱い。何かと言うとすぐに体調を崩し、こうして入院している。彼女にとっては、もはや病院にいない方が珍しいと言う状態なのだ。 そこで、こうして僕……私やゲンブがお見舞いに来ている、というわけ。 「久しぶり~、綾ちゃん。元気してた?」 「見ての通り。ランカ、調子は悪くないか? 気分はどう?」 「も~、綾ちゃんは心配しすぎだってば。大丈夫だよ、今日は調子いいから」 「そっか……それならいいんだ」 胸を撫で下ろした。以前はICU送りになったこともあるランカだが、どうやら今日は調子がいいようだ。 花の様な笑顔を咲かせる彼女を見ていると、衝動がすーっ、と薄れて行く。率直に言えば、癒される。 「ねぇねぇ、綾ちゃんは最近どうしてるの?」 「ああ……」 この間の王様ゲームの一件を思い出し、ちょっと気分が沈んだ。表には出さなかったつもりだが、ランカには通じなかったようだ。 「あれ、嫌なことあったの……?」 「そればかりでもないよ。実は……」 私は、最近のことを話して聞かせることにした。ただし、例のゲームで、最後の最後にどうなったかは省いて。 ランカはそれを時に驚き、時に笑って聞いていた。この表情は本当に見ていて幸せになる。 「あははっ、それホント~?」 「本当だ、この眼で見たんだから。それで……」 と、だ。 「……そこから逃げ出して、それでお流れかな」 「そっかぁ……ね、綾ちゃん」 「ん、なに?」 「どんな感じだった?」 「!? &%$#!=>!:@(%%}*=)@{%[%*)!!??!)()!=|?!」 「おい、綾音、落ちつけ。何を言っているのかさっぱりわからんぞ」 ゲンブがそう言ったが、私はそれどころじゃなかった。頭が沸騰して思考がこんがらがる。 「な、な、な、何でわかった!? そこは何も言ってないのに!?」 「いや、だって……」 「考えなくてもわかる。お前はパニックになると、なぜか行き止まり目掛けて進む癖がある。逃げ切れたとは思えん」 「そうそう」 「う、うぅ……」 言われてみればそうかもしれない。私は、そういう場合に逃げ切れたためしがない。 その事は当然ランカも知っているので、思えば当然だった。 「………ランカ、頼むからその事は聞かないでくれ。頭が真っ白になってて、思い出そうとすると物凄く疲れるんだよ……」 「そ、そうなんだ。わかった、ごめんね」 「い、いや、わかってくれれば」 ―――本当に、あの事は思い出したくない。 なんとか衝撃から立ち直って、会話を再開する。それからは、病院で何があったかとか、僕やゲンブが何をしていたかを語りあった。 「――――でね、その先生が凄いんだよ。この間もね……」 「へー、それは確かに凄いな。今時珍しい」 「どこがだ。普通はそういうものだ、医者というものはな」 私とランカが語りあって笑いあい、ゲンブがたまにツッコみを入れる。そんな、いつもと同じやりとり。 今はその中でだけ、私は「私」でいられる。今はここだけが、弱さをさらけ出せる場所。 「……綾ちゃん、まだ『あの人』を追ってるの?」 「……うん」 唐突に、ランカがそんなことを言った。 「もうやめようよ……私は大丈夫だから。綾ちゃんや大さんがいてくれれば、私は平気だから」 「ごめん、ランカ。そうはいかないんだ」 悲しそうな顔でランカが訴えるが、私は止まるわけにはいかなかった。「奴」を探しだすまで、探してこの手で叩きのめすまで、私は、「僕」は、立ち止まるわけにはいかない。 「ランカを放って自分を優先するような奴を、私が個人的に許せないんだ。だから……」 「……そっか」 やがて、ランカが諦めたように笑った。ただそれは、同時に納得の笑みでもあった。 「そうだよね。綾ちゃん、一度こうと決めたら譲らないもんね」 「……ごめん、我が儘言って」 「いいよ。その代わり、また会いに来てね」 「ああ、もちろん。必ずまた来るよ」 約束は、指切り。昔からの、そして一番信頼する相手との誓い。 「約束ね」 「ああ、約束だ」 そして、楽しい時間は終わりを告げる。 「……そろそろ時間だ。いくぞ、『スザク』」 「……ああ、わかった。またな、ランカ」 「うん、またね」 病院を出ると同時に、私はまた「僕」―――スザクに戻る。 「ランカは元気そうだな。よかった」 「ああ。……スザク、俺は一度アースセイバーに顔を出して来る」 「アースセイバーに?」 珍しいこともあるものだ。ゲンブはアースセイバーでも特殊な立ち位置で、ほとんど外部で行動している。そのため、本部に顔を出すと言う事自体めったにない。 「ああ。いずれ、ボルカノンの3機目が出て来んとも限らん。情報をまとめたい」 「そうか。なら、僕はいつも通りでいいのか?」 「そうだな。その様子では、衝動は当分表には出て来ないだろう」 確かに、ランカと話せたのは大きかった。ボルカノンの一件で再発した衝動がほどけて、あの事件以前の状態に戻れた。根本的に解決したわけではないが、当分大丈夫だろう。 「では、な」 「ああ。……今度連絡する時は忘れるなよ」 「う……わ、わかっている」 ばつの悪そうな顔をしながら、ゲンブはまたな、と去っていく。 今日は久々に楽しかった。 「晩ごはんは何にしようかな……」 足取りも自然と弾む。何だか、とても気分がよかった。 さあ、家に帰ろう。また明日、みんなに会うために。また明日、笑えるために。 作者 登場人物 スゴロク 火波 スザク、水波 ゲンブ、ブランカ・白波 投下順シノ先生の仕事もとい受難← 81話~120話 →信頼出来る人(仮)
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超合金ジェット・スザク UC 火 5 進化クリーチャー:アーマロイド 5000 ■進化―自分のアーマロイド1体の上に置く。 ■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。 TT−自分のクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、ターンの終わりに破壊される。 作者:有余 フレーバーテキスト 収録パック DM-09AP「アペンド・パック 覇道帝国の陰」 評価 名前 コメント
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__, -=ニミ 、/,ィニニミ、 _, イ ``ヽ、 テ \ /イ >- 彳 ' i >' ヽ、__;ノ / 7--‐ ' /, '/ / / j i テ' _ノ ,i || //>i_i || ハ j i i  ゙̄个 iハ i ', | ィ示c、,i| i | / / 〃 〉 i i ヽ ', 辷ソ '、ヾ ,ィ= /≠ 弋──‐,┐ ノ! ┌ ノ__ ヽ`ヽ  ̄` iン,'イ´ r-----ニ--! j (彡ィヽ、 ハ i, i/ `ー-- t ,t、.j ! _,.....j=- 、\ ヾ\,. --- / _,. ヘ ! {/ i .j───-- `>、__ヽ / {ニ´-‐ヘ ヽ i¨', ', | `ヽ、7´ ___ヽ,ヘノ .', | ,. イニ=---./__ / i___y ノ ', j! < _,. -  ̄`ヽ / ノ ヽ、 `ヽ、 ', /! / i ¨´ ヽ、_,.---- i / ,' / /> 、 | | ',.. / i i // . . . . .7}ハ | ',╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 名前:枢木スザク 性別:男性 【基礎ステータス】 肉体:81(81) 精神:52(52) 知性:50(50) 話術:13(13) 器用:45(45) 魅力:36(36) 芸術:07(07) 犯罪:09(09) 【肉体スキル】 戦闘(Lv.6/成功率+60%):不明 拿捕(Lv.3/成功率+30%):不明 逃走(Lv.3/成功率+30%):不明 水泳(Lv.3/成功率+30%):不明 【精神スキル】 異常耐性(Lv.MAX/成功率+30%):不明 【知性スキル】 野生の勘(Lv.5/成功率+50%):不明 【器用スキル】 操縦(Lv.2/成功率+20%):不明 【所有アイテム】 なし
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「うわ――――っ!! 遅刻だ遅刻~ッ!!」 大騒ぎしながら走る僕、火波 スザク。 って、落ちついている場合じゃなーい!! 何で目が覚めたら8時なんだよ!? たたでさえ留年したということで覚えが良くないのに、この上遅刻するわけにはいかない。 自転車もかくやという速度で走る、走る、走る。 学校に着くや否や玄関に飛び込み、靴を素早く履き替えて階段を駆け上がる。 現在時刻、AM8:28。 「間に合った――――ッ!!」 がらりとドアを開けて教室に飛び込むと、教室内の目が一斉にこちらを向いた。若干怯みつつも、席について鞄を置く。 「はーっ、はーっ、危なかった……」 「珍しいな~、鳥さん。ギリギリだ」 どこかのんびりと、前の席から真二が言う。肩で息をしている僕とはえらい差だ。 「いや、それが、起きたら、朝、8時、で……」 「えぇ~ッ? 何でまた」 「僕が、聞きたい、くらいだ……」 「……まあ、そうだよね~」 ようやく息が落ちついて来た。最後にふーっ、と大きく息をして、椅子に深く腰掛ける。 「とにかく、みんなおはよう」 「ん~、おはよう」 「おはよう、火波さん」 クラスメイト達と挨拶している内に、ホームルームの時間が来た。担任の先生が入って来て、出席を取る。 一日の連絡、次の授業などの伝達事項が終わり、5分休憩だ。 隣の席のネイロに話しかける。 「おはよう、ネイロ」 「うん、おはよう。どうしたの、急に」 「ん、何となくだよ。ちょっと話がしたくなって」 フリル付きの改造制服を着たネイロは、とにかく目立つ。いや、白い髪の僕も相当だけど。 ジト目で無表情と言う外見、1人でいたがる行動律から冷たい性格と思われがちだが、そんなことはまったくない。ちょっとマイペースで、音楽が好きなだけの普通の女の子だ。 「ネイロは、将来どうするんだ?」 「音楽の道に進もうと思ってるの。だから、ここを出たら音大に行くつもり」 「そっか……」 「……スザクは、そういうこと考えてないの?」 言われてちょっと考えた。僕の目下の目的は「異能殺し」――――ランカの父親探しだ。だけど、それが終わった後はどうしよう。 順当に考えればアースセイバーに行くべきなんだろうけど、気が進まない。今までが今までだし。 どうしようかな、と考えていると、ネイロが言った。 「考えつかないなら、トキコに相談してみれば?」 「え?」 固まった。トキコに相談? 何で? 確かにあいつのことは好きだけど、立場的に考えれば敵だ。 そんな内心の「?」には気付かず、ネイロはいう。 「いつだったか、トキコが言ったんだ」 『もしもどこにも進められなかったら、私のとこ来てね』 『トキコ、そういうところ知ってるの?』 『うんっ、思い当たりあるからさ~』 「……って」 今度は青褪めた。――――それって十中八九、ホウオウグループのことじゃないか!? さすがに甘く見ていた。遠回しではあるが、布石はきっちり打っていたということか。 「い、いや、せっかくだけど自力でなんとかするよ」 「そう? まあ、自分の道だからね」 「そうそう、そういうこと。……あとさ、ネイロ」 「ん?」 小首を傾げる友達に向かって、僕は力強く言う。 「その夢、絶対に叶えるべきだ。ネイロなら出来る、必ず出来る!」 「そ、そうかな」 「そうさ、必ず出来る。諦めなければ絶対に叶うんだ、僕は知ってる」 「……ありがとう、スザク」 ちょっと照れたように、ネイロはそう言った。 一時間目は数学だった。 「……つまり、この公式にここの値を代入することによって……」 教師の声がチョークのカッ、カッという音を混ぜて響く。 さすがに一時間目とあって、居眠りをするような奴はいない。 真剣かそうでないかという違いはあるが、みな一様に授業を聞いている。かく言う僕はというと、とにかくノートを取ることに集中していた。 この教師は生徒を指名して解かせるということがなく、説明と板書だけで50分を使う。そのため、とかく退屈だ。 「ん~……」 公式だけ覚えてしまえば楽だ、と教師は言うが、実際にはそんなことは全然ない。応用力がなければ無駄に終わる。 典型例が隣のネイロだ。数学が苦手な彼女は、公式を当てはめるまではいいのだがその後が続かない。いわゆる「応用問題」が苦手なのだ。 「あぅぅ……」 必死で考えているのが目に見えてわかるが、声をかけるわけにもいかず静観する。教室が静かだと、何となく喋るのをためらうのは集団心理というやつだろうか。 数学が苦手なのは、他にもいる。 「……………………」 さっきから完全に固まっている紀一だ。あの様子では妄想に逃げ込んでいるのだろう。目があらぬ方向を泳いでいる。 さらには、 「むぅ……」 ユウイもそうだ。ただ彼女の場合、数字自体見るのも嫌なレベルらしい。一体何があったのだろうか。裏情報ではアナボライザーらしいが、何の悪夢だろう。 まあ、考えた所でわかるはずもないし、今は関係ない。ため息をつき、僕はノートに戻る。 結局、この時間は一同を退屈させただけで終わった。 二時間目、現代文。 今度は、前の時間で放心していた面子が復活している。 中でもさっきから凄いのが瑠璃だ。 「―――この場合、『情報は整理するな』という言葉の意図として、次のように考えられ――――」 元来読書好きの彼女、水野 瑠璃は、古文・現文・英語で真価を発揮する。中でも現代文が得意で、その実力は見ての通りだ。 「情報は整理するな」という言葉についての考察なのだが、前後の一文から筆者の意図をほぼ読みとってしまっている。 「――――ということです」 たっぷり20分近くの発表を終え、ようやく席に座った。相変わらず読解力が凄い。その理解力、少しシノさんにわけてあげてくれないものか。 三・四時間目は二時間続けて体育だった。今日の種目は男女別、2チームに分かれての野球。 思い切り動けるとあって、特に男子チームの気合いの入りが半端ではない。 「よぉぉ―――っし、やるぜーっ!!」 「おおう!!」 ハヤトの気合の入った叫びに、男子一同の応えが重なる。大した士気だ。 一方、僕ら女子チームはというと、 「走るの嫌いー。遅いもん」 「投げて、打って、走る……あえてバットを投げるとか……」 「ちょ、セナ! 不穏な言動ヤメテ!」 このありさまだ。男子はよくも悪くもまとまっているが、僕達は癖がありすぎる。 果たして勝てるだろうか……。 3回ウラ、男子チームの攻撃。 向こうは攻守ともによく連携が取れていたが、こちらも何とか喰いついていた。浩美やののか、由衣が頑張ってくれたおかげで、どうにか0対0で推移していた。 しかし、3回の表で満塁のチャンスを迎えるも、2回で登板したリオトのピッチングが奮い、そこで攻撃が終わってしまった。 現在カウント、ノーアウト・ランナー2・3塁。 (このままだとまずいな……) 外野手の僕からは、フィールドの様子が一望できた。2塁ランナーにはシスイがいる。あいつは逃げ足が速い……つまり足が速い。もし、バッターのノルンがバントでも何でも当ててくれば、即座に2塁に到達してしまうだろう。 ピッチャーはセナ。ただ、普通と違う遊び方を好む彼女の悪癖はここでも発揮されており、球速は速いのに打たれたり、盗塁されたりしている。 このピンチでどう動くか……。 「……っ!」 短く息を吸い、セナが振りかぶり――――投げた! ボールは……一直線にキャッチャーミットに向かっている。どうやらやってくれたらしい。 「むうっ!」 ノルンがバットをスイングしたが、当たる事はなく空振り。が、 「あっ!」 ユウイが零した。途端、ノルンが一塁目掛けて走る――――振り逃げ!! 「三塁に投げて、都君が来る!!」 「回れ回れ回れーっ!! 都、回れーっ!!」 男子の声援に混じってコロネが叫び、それに従って、ユウイが全力で三塁に投げる。一塁のノルンはこの際仕方がない、次で何とかしよう。 「アウト!」 「セーフ!」 『へ?』 二つのコールが同時に響いた。三塁を見ると、シスイは三塁ベースを踏む直前に由衣にタッチされている。では、セーフとなったのは何? 「……あっ!?」 女子全員の視線がホームベースに集中する。―――笙汰が滑り込んでいた。 しまった、気付かなかった。三塁にはあいつがいたんだった。しかも笙は野球が大得意で部活にも入っている。だというのに、何で今までシスイばかり警戒していたのか。 「よっしゃー、間に合った―!!」 待機しているチームメイトの所に戻って快哉を上げている。持ち前の影の薄さが、まさかこんなところで役立つとは本人も思わなかっただろう。 「な、なんてことだ……」 二重の意味で、僕は呆然としていた。 9回の裏、浩美の奮戦で何とか1対2に持ち込んだ。 しかし、9回表、この女子チームの攻撃で追加点を取れなければ自動的に敗北が決定する。逆に男子チームは、この回を守り切れば勝利は確定する。それだけに、目の輝きもモチベーションも、こちらとは比べ物にならない。中でも笙とハヤト、正輝はまさに燃えていた。 勝利を目前にした男子チームの士気は高く、こちらで二度あった追加点のチャンスは悉く潰された。シスイの俊足と笙のボール捌き、8回から登板したハヤトのピッチングが強すぎる。 何とか一塁にスイネが出たものの、焼け石に水だ。 そして、次のバッターはトキコ。 「まずい……負ける……」 ツーアウトランナー一塁。最悪の展開だ。だというのに、バットを持って打席に向かうトキコの顔は、場違いに明るかった。思わず声をかける。 「トキコ、大丈夫なのか?」 「大丈夫、大丈夫。いいから鳥さんは見てなさいって」 軽くそう言って、打席に入るトキコ。 「さー、来なさーい」 構えがどこか危なっかしい。本当に大丈夫か? そもそも、ハヤトの投球はスピードが尋常ではない。少なくとも、高校生の投げるレベルではない。 さっき打席に立った僕もほとんど反応できなかったから、本当に容赦がない。 そもそも、あんな構えでは打てるものも打てな キィン、 と、快音が響いた。 「……え、っ?」 口からこぼれたのはそんな声だった。一瞬何が起きたか理解できず、トキコに視線が映る。バットを振り切った姿勢から戻る、彼女の姿。 視線を追うと、運動場の外へ消えて行く白い点が見えた。 「――――場、外、ホームラン……?」 思わず口にしてから気付いた。――――ホームランだって!? 男子チームが防戦とする中、悠々とスイネの背を押し(追い越すとアウトになってしまうのだ)、トキコがホームベースに戻って来る。 二人がこっちに戻ってきて、トキコがVサインをしてから、ようやく、 「……や、やった―――――ッ!!」 歓声が爆発した。現在―――3対2。 結局、トキコのホームランによる予期せぬ大逆転で男子チームは浮足立ち、最後の攻撃は無得点に終わった。 昼休憩。 さすがに予算が厳しかったので、今日は弁当だ。 今日は天気がいい。屋上で顔を合わせるのは、ののか、コロネ、ユウイ、凪、そしてトキコだ。 「……(ぱくっ)」 卵焼きをひとつ。今日はちょっと趣向を凝らして、幕の内を意識して見た。 「鳥さーん、ひとつちょーだい」 「これ? しょうがないな」 トキコがあーん、と口を開けていたので、卵焼きをひとつ放りこんでやった。 「あま~い」 「あれ? ……うわっ、普通のだった! とほほ、楽しみにしてたのに……」 出し巻き卵の方が残ってしまった。何と言うイージーミス。 気を取り直して箸を進めていると、 「しゅざくっちー、あげるー」 「ん?」 ののかが自分の卵焼きをくれた。でも、本当にいいのか? 「だって、楽しみだったんでしょ」 「……ありがとう、ののか。もらうよ」 「鳥さーん、私もあげる」 今度はコロネがウインナーをくれた。ありがとう、と口に運ぶ。が、 「?」 妙な感触だった。やけに歯ごたえが……って、おい。 「……(もぐもぐ)」 「あれ? スザク、どうしたの?」 「……コレ、タコだ。ウインナーの形に切ったタコの足だ」 『えぇっ?』 ユウイとののかの声が重なる。実際僕も驚いた。なんだ、こりゃ。 「いやー、ちょっとはサプライズが欲しくて」 「サプライズって……あのな」 ちょっと呆れる僕達をよそに、トキコはトキコで凪と盛り上がって(?)いた。 「…って先日言われたんだが、気持ち悪いったらなかったな。誰がやるかっての」 「言ってくれれば潰しに行ってあげたのにー。全然関係ないけど、凪っち色白いよね。雪みたい」 何やらトキコが物騒な事を言ったのが聞こえたが、これもいつものことだ。 「つ、潰……? 雪といえば、最近スキーとかスノボしてないなぁ」 「そんなのできたの!? すごい! カッコいい!」 「や、そんなに賞賛されるほど上手くはないのだよ…」 俯く凪だが、声に覇気がない。これは……。 「凪っち、顔がピンク色だよ」 「!!」 案の定だった。 5時間目は音楽だった。 「今日は音楽鑑賞か……」 正直助かった。僕は歌はそこそこだが、楽器が壊滅なのだ。だから、とにかく音楽の成績は悪い。 今日流れているのは、とある音楽家の軌跡だった。出生から続くエピソードの数々、そして曲。 ―――正直、半分も共感出来ないのは僕が日常から乖離しているからか? 「感想を書けって言われても……」 困る。さっぱり浮かんでこない。ほとんど聞き流してたし。 逆にネイロはすらすらと書いている。さすが音楽好き、気の入れ方が半端じゃない。なんか、長すぎるような気もするが。 結局、僕はありきたりなことしか書けなかった。 6時間目、最後の授業は歴史。 といっても今日はテストなので、板書をとったりはしない。全員黙々と、問題を解いていく。 (問6……古代中国において、瑞兆とされていた想像上の動物を三つ述べよ。これは……) 考えるまでもなく答えは出ていた。が、ちょっと皮肉だ。 (王の象徴とされた「龍」。命と大地の守護神と言われた「麒麟」。名君の到来を告げる「鳳凰」。…………) 微妙な気分になりつつ、次の問題に目を通す。 (……問7。208年に発生した、現在の湖北省における戦いは何か) どこかで聞いたような名前だった気がする。えーと、確か……? (……………………ああ、思い出した。「赤壁の戦い」だ) 50分の間用紙と格闘し続けて、目が痛くなった。そういえば瞬き忘れてた。 放課後。 今日は何か用事があるとかで、トキコは先に帰ってしまった。ちょっと残念。 シスイからも事件の話は聞かないし、他に何か用があるわけでもない。 平々凡々とした一日だったが、こういう日々が続くのはありがたい。それが砂上の楼閣に過ぎないと言うのならば、それが波を被らないように頑張って見るとしよう。 というわけで、今日はまっすぐ家に帰る。 「あー、疲れた」 弁当箱を洗って干した後、自室に入るなり鞄を投げ捨て、ベッドに転がる。朝の猛ダッシュと昼の野球が効いた。 今になってあちこちが重い。 「お風呂はまだ湧いてないしな……どうするかな」 早めにさっぱりしたかった所だが、仕方がない。ゆっくり考えるとしよう。 ――――やけに暗い。ここはどこ? 思って目を開けると、部屋の中が真っ暗だった。 「………」 はっきりしない頭で考える。えーっと、さっきまで僕は何をしてた…………? ―――あ!! 「うわ、しまったっ!? 今何時!?」 気づいて跳び起き、手探りで携帯を探して開く。 「PM11:24……!? ぎゃーっ、寝てしまった!!」 しまった、うっかり寝こんでしまった。慌てて電気をつけ、浴室へ向かう。 沸かしっぱなしだった風呂はというと、 「あちゃー……」 完全に湯がなくなっていた。蒸発してしまったらしい。仕方なくもう一回溜め直して、沸かすことにした。あーあ、せっかくゆっくりしようと思ったのに……。 結局、入浴はそれから2時間ほどしてからだった。今日は外で動きまわったので、全身念入りに洗っておく。 「ありゃ」 気付くとシャンプーがもうなかった。仕方がない、明日にでも買い足しておこう。髪の手入れにやたら使うからなー……。 見たい番組は全部終わってしまったし、食欲はさっぱりなくなったし、今日はもうすることがない。 明日のお弁当の準備だけして、寝るとしよう。 「メニューは今日と同じで良いか……」 手早く用意したあと、包んで紐でくくる。気付けば既に2時を回っている。 「……さすがにもう寝るか」 パジャマに着替えて、再びベッドへ。もう、なんかグダグダだ。 翌朝。 「うわーっ、また遅刻だーっ!!」 ―――――こんな毎日。それが火波 スザクのいつも。 余談、その頃トキコは。 「む……」 「あ、おはよー亀さん」 「誰が亀だッ!! 俺はゲンブだ!!」 「もっしもし亀よ~、亀さんよ~」 「だから歌うなっ!?」 作者 登場人物 スゴロク 火波 スザク、貝塚真二、ネイロ、瀧登紀一、榛名 有依、水野瑠璃、ハヤト、セナ、景山 浩美、緑音ののか、夏香 由衣、都シスイ、ノルン、コロネ、笙汰、トキコ、スイネ、凪、水波 ゲンブ 投下順『いたずらの蛇の子』← 81話~120話 →はじめての言葉(仮)